1万円で買える aptX-LL 対応 アクティブノイズキャンセリングヘッドフォン買ってみた dyplay Urban Traveller 2.0 ANC

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dyplay Urban Traveller 2.0 全体像
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ちょっとした騒音が気になる

最近、ちょっとした騒音が気になって集中力が削がれる事がある。それは近所の子供の声だったり、生活音だったり、工事の音だったり様々である。勿論、そう言う時は窓を閉めるんだけど、防音サッシではないので、多少ましになる程度だ。

また、この季節は花粉が飛びまくっているので、室内では空気清浄機が花粉モードでひと際大きな風切り音を立てている。ただ空気清浄機のような連続音の場合、集中力と言う意味では余り気になりませんが、動画を見ている時などに、セリフが聞き取りづらくなったりするので、どうしても音量を上げ気味になって、結果、なんだか騒がしくて落ち着かないし疲れる感じになる。

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最高を求めると 3~5万はかかる。

と言う訳で、このところアクティブノイズキャンセリング(ANC)機能を持ったヘッドフォンの事をちょこちょこ調べていた。国内外問わず沢山のレビューを見たりして情報を集めて、私なりにANCヘッドフォンの現状がわかってきた。

その結果、当たり前の事かもしれないが、絶対的なアクティブノイズキャンセリング性能を望むなら高価な機種を選ばざる終えない。SONY なら WH-1000XM3 BOSE なら NOISE CANCELLING HEADPHONES 700、ゼンハイザー ならMOMENTUM Wireless M3AEBTXL 辺りが最善だろう。

ただ、これらの機種は各メーカーのアクティブノイズキャンセリングヘッドフォンの最高価格機ばかりなので、お値段が張ります。最も安い WH-1000XM3 でも3万を超えてくる NOISE CANCELLING HEADPHONES 700 は4万、MOMENTUM Wireless M3AEBTXL に至っては4万円台後半だ。

以前にも記事で書いた事があるが、私は、ヘッドフォンのような身体に物を長時間装着するのが余り好きではない、うっとおしいのである。そんな訳で、オーバーヘッドタイプの場合、遮音性が殆ど無いのを承知の上で、オープンエアー型のヘッドフォンを使ってたりする。オープンエアー型なら、蒸れにくいし解放感があるので、幾らかでも気分的に楽だからだ。

そんな訳で、私が1日にヘッドフォンを装着している時間は大して長くないし、全く装着しない日も多い。なので、その程度の使用頻度なものにいきなり3~5万の最高価格機を買うと言うのも勿体ない。

それと内蔵バッテリーを搭載した機械は、高い機種を買ったところで2~3年でバッテリーがヘタレて寿命が来る。しかも、ヘッドフォンに関しては、どのメーカーもバッテリーの交換や修理は行ってくれないようで、バッテリーが死んだりヘッドフォン自体が壊れたらそれで終わりなので、常日頃からこの類のものは、余り高価なものを買わないようにしている。(年貢みたいになっちゃうからね)

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dyplay Urban Traveller 2.0

そんな訳で、1万円くらいで実用的なものをと言う事で、探してみたところ、中国メーカーのノイズキャンセリングヘッドフォンの評価がわりといい。勿論、絶対性能で言えば上で紹介した高級機種には及ばないが、十分に実用的な効果を発揮する性能を持っているようで、それでいて価格が圧倒的に安い。

中国メーカー製のオーディオ機器は、実は、現在、結構レベルが上がっていて、ヘッドフォンアンプなんかも、中国勢が強い。しかも、高音質で品質が高い。知らない人も結構いるかもしれないけど、これマジですから。

と言う訳で、コスパが良い中国メーカーの中でも評判の良かった。dyplay と言うメーカーの Urban Traveller 2.0 と言う アクティブノイズキャンセリングヘッドフォンを買ってみた。

dyplay Urban Traveller 2.0 パッケージ表

これが、今回購入した dyplay Urban Traveller 2.0 アクティブノイズキャンセリング ヘッドフォン です。(2020年3月末時点での最新モデル)

軽くスペックを書いておくと

・最大-30db(95%) ハイブリッドアクティブノイズキャンセリング(ANC)
・Bluetooth 5.0 対応
・SBC,AAC,aptX, aptX-LL コーデック対応
・USB Type-C 高速充電(空から1時間で満充電)
・1回の充電で最大連続 22時間使用
・高音質なグラフェンドライバー採用
・有線での接続にも対応

と言った感じです。特筆すべきは、対応コーデックが多い事。しかも、超低遅延の aptX-LL にまで対応しているので、ゲーミング用途に使いたいときでも対応できる。BOSESBCAAC にしか対応してないし、SONYaptX には対応しているが aptX-LL には対応してなかったりする。aptX-LL にまで対応しているANCヘッドフォンは、なかなか珍しい。

またダイヤモンドより硬いグラフェンを使用したドライバーを採用しているなど、音質面で妥協してない点も好感が持てる。

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Urban Traveller の変遷

このヘッドフォン「2.0」の文字から判る通りスペック的には「Urban Traveller」の2代目(新型・改良型)です。

dyplay Urban Traveller 2.0 梱包状態

箱をあけると、こんな感じ、プラスチックの型を使った、しっかりした梱包でした。

Urban Traveller」には厳密に言うと現状3つのモデルがあります。上の写真の箱に入ったヘッドフォンは一番最新のモデルですが、これと見た目そっくりな初代モデルがあります。外観で初代と見分ける簡単な方法は、USBの充電ポートが初代はMicroUSB ですが 2.0 は USB Type-C になっています。

また「2.0」には、先行リリースされたブラックバージョンがあり、中身自体は 2.0 なのですが、色がブラックのみ(海外ではグレーもある模様)で、デザインも少し異なります。(イヤーカップの部分にオレンジの輪状のスリットが入っている)

dyplay Urban Traveller 2.0 Black

Urban Traveller 2.0 のブラックモデル 少しデザインが異なる。

この 2.0 ブラックバージョンの後に、グレーとレッドのカラーバリエーションで、外見が初代とそっくりな 2.0 が出ました。(デザインが先祖帰り)つまり、時系列で言うと、初代(グレー&レッド) → 2.0(ブラック) → 初代ルックの2.0(グレー&レッド)と言う事になります。

dyplay Urban Traveller 2.0 全体像

最新モデルの Urban Traveller 2.0 / 私はブラックよりこっちのデザインの方が好き。

私は、初代のデザインの方がカッコイイと思っていたので、初代ルックに先祖帰りした2.0のグレー(最新モデル)を買いました。

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各部の詳細

それでは、各部を細かく見ていきましょう。

dyplay Urban Traveller 2.0 90度回転(ドライバ外面)

イヤーカップは垂直方向に回転するので、こんな感じに平べったくなります。

dyplay Urban Traveller 2.0 90度回転(ドライバ内面)

イヤーカップの内側から見るとこんな感じ。ただカップを平たくした際に耳にあたる側(イヤーパッド側)が前方に向くので、ここは逆の方が好みですね。(恐らく逆回転できると、うつむいた時にカップが回転してヘッドフォンが落下しやすいからこうなっているのでしょうね。)

dyplay Urban Traveller 2.0 折り畳み可能

イヤーカップとヘッドバンドのつなぎ目は、左右共に折りたためるようになっていて、折りたたむとコンパクトに収納する事ができます。

dyplay Urban Traveller 2.0 メタル製 折り畳み可動部分

折り畳み機構のつなぎ目は、金属パーツになっているので、耐久性はよさそうです。

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dyplay Urban Traveller 2.0 長さ調整可能ヘッドバンド

頭頂部に当たる部分にはフワフワしたパッドがついていて頭を優しくサポートしてくれます。ヘッドバンドは、かなり広範囲に伸縮可能で、伸縮部分も金属製パーツ(恐らくステンレス)になっているので、こちらも耐久性の面では安心感があります。

dyplay Urban Traveller 2.0 ヘッドバンド長さ調整

ヘッドバンド伸縮部には1~6.5までの目盛りが刻んであり、私は両側3.5~4ぐらいが丁度よかったです。頭のサイズは、どちらかと言うと大きい方(バイクのヘルメットはXLサイズ)だと思うので、それでまだ3分の1くらい伸びしろが残っているので、調整範囲は十分にあると思います。両側をめいっぱい伸ばす(6.5の位置)と、頭頂部とヘッドバンドの隙間に親指が入ります。ヘッドバンドを余り長く出来ないヘッドセットもあるので、これは頭の大きい人には重要。

dyplay Urban Traveller 2.0 同梱品一式

付属品一式は、こんな感じです。左から収納ポーチ、取り扱い説明書、合格証、保証書、3.5mmオーディオケーブル、USB Type-C充電ケーブル。取り扱い説明書には日本語のページもしっかりありました。

dyplay Urban Traveller 2.0 3.5mmステレオジャック

このヘッドフォンは、Bluetooth による無線接続の他、3.5mmオーディオケーブル による有線接続も行えます。勿論、有線接続時も無線接続時同様にアクティブノイズキャンセリングを効かせる事ができます。

dyplay Urban Traveller 2.0 3.5mm 有線接続時

イヤーカップのL(左)側に有線ケーブルを差し込むとこんな感じ。ちなみにBluetooth の電源がオンの状態でケーブルを差し込むと Bluetooth の電源は自動的にオフになります。

金メッキ 3.5mm オーディオケーブル

3.5mmの3極ステレオピン端子は、ケーブル両端とも金メッキ処理されていました。付属ケーブルの長さは、約150cmです。割としなやかなケーブルでしたので扱いやすさも問題なかったです。ヘッドフォン側のジャックは普通の3.5mmなので、気軽にOFCケーブルなんかにリケーブルして楽しむ事もできそう。(ジャックの穴周辺が狭いので、プラグ根本の掴む部分が細身のヤツを選んだ方がいいかもね。)

高品質・高音質ケーブルに交換可能。

差し込み部分の根本が細いケーブルならリプレース可能。

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dyplay Urban Traveller 2.0 USB Type-C 充電端子

イヤーカップの右(R)側には、USB Type-C による充電ポートがあります。USB Type-C なので表裏もなくどちら向きに差し込んでもOKです。抜き差し時の抵抗は割と強めでした。

dyplay Urban Traveller 2.0 USB TypeC 充電ケーブル接続時

充電ケーブルを差し込むとこんな感じ。バッテリー空の状態から約1時間で満充電になります。充電中は右イヤーカップにあるLEDが赤く光り、満充電になると青く光ります。ちなみに USB Type-C の充電ケーブルの長さは62センチ程でした。もう少し長い方が良かったと思いますが、長いのを買えばいいので大した問題ではないかな。

dyplay Urban Traveller 2.0 Bluetooth 操作ボタン&LED

右イヤーカップには 電源ボタン の他、 ボタンがあります。これら3つのボタンで、Bluetooth電源のオン・オフは勿論の事、ペアリングや、音量の調整選曲再生・停止電話の受け・切りアナウンス言語の設定などが行えます。Bluetoothの電源をオンにするとLEDが青く非常にゆっくりと点滅します。(電源がオンである限り点滅し続けます。)

ちなみに、アナウンス言語はデフォルトで中国語になっています。アナウンス言語を英語に切り替えるには、電源ボタンを長押ししてペアリングモードに入り(LEDの赤と青の交互点滅)その状態で、さらに電源ボタンを2回タップ、そして電源ボタンの長押しで電源を切ります。次回電源を入れると英語モードに切り替わってます。ちなみにアナウンスの音量は適切でした。(たまに妙に音が大きいやつとかあるからね。)

dyplay Urban Traveller 2.0 アクティブノイズキャンセリング(ANC)スイッチ

アクティブノイズキャンセリング(ANC)のオン・オフボタンをスライドして ANC をオンにすると緑色のLEDが点灯します。ANC がオンの間LEDは常時点灯していますので、ANCがオンである事を目視で確認でき消し忘れ発見に役立ちます。ちなみにANCのオン・オフとBluetooth(無線)のオン・オフは独立していますので、ANCだけをオンにして、耳栓替わりに使うと言う事も出来ます。

dyplay Urban Traveller 2.0 縦横ドライバ方向変更可能

イヤーカップは、縦方向と横方向に自在に向きを変えられるので、自分の頭の形に合わせてフィットさせやすいです。この動きができないヘッドフォンも世の中には結構あるんですよね。

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dyplay Urban Traveller 2.0 イヤーパッド

イヤーパッド表皮は合成プロテインレザーで、パッドの押し心地は、非常にソフトで低反発素材のような感触です。イヤーパッドの穴のサイズは平均的な感じですが、耳の大きな私でも、殆ど耳を変形させる事なく収まりました。まぁ、余裕と言う程ではないですが、ギリギリ収まる位でしょうか。

dyplay Urban Traveller 2.0 イヤーパッド

イヤーカップの内側には「L」「R」の文字が印刷されているので、左右が判りやすいです。でも私は操作ボタンの位置で判断しちゃってますが・・・。

dyplay Urban Traveller 2.0

左右の前方に、こう言う6つ穴があるんだけど恐らくノイキャン用のマイク穴でしょうね。

dyplay Urban Traveller 2.0 dyplayロゴ

写真下部のイヤーカップ端にも小さい1つ穴が見えるけど、これも恐らくノイキャン用のマイクかな。デュアルマイクANCとの事なので、片側に2個(前方用、側面後方用)ずつ合計4個のノイキャン用マイクが付いているんですかね。ちなみにこれ以外に右側口元にもう1つ通話用のマイク穴がありました。

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音質について

まず、音質についてですが、全然バカにできません。と言うか結構いい音鳴らします。ANCヘッドフォンなんで、音には期待してなかったのですが、なんのなんの良い音鳴らすじゃないですか。

以前、オーディオテクニカの ATH-AD500Xレビューしましたが、あれはオープンエアータイプのヘッドフォンなので、単純比較はできないとは思いますが、聞き比べてみると、明らかに Urban Traveller 2.0 の方がワイドレンジに感じます。

オーディオテクニカ ATH-AD500X

オーディオテクニカ ATH-AD500X

普通に Urban Traveller 2.0 の方が低音から高音まで幅広く出ていると感じます。恐らくこれは誰が聞いてもそう感じると思います。ATH-AD500X はオープンエア型なので、低音が弱いのは仕方ないですが、高音も負けてる感じがします。

ATH-AD500X は軽いし、蒸れないし、聞き疲れが少ないあっさりした音なので、快適リスニングと言う意味で、私は嫌いではないですし、長時間聞くならこっちですが、発売日が2012年なんで、さすがに音質面では、現行のグラフェンドライバーを搭載した機種と戦うのは厳しい感じですね。ドライバーの差ですね、時代を感じますね。

グラフェンドライバー
ダイヤモンドより硬いとされるグラフェンを振動版にコーティングする事で、低ひずみ、高速レスポンス、高域の再生力に優れるなどの特徴があるドライバー。これによって低コストに高性能ドライバが作れるようになった。2016年頃から採用機器が増え始めた。

Urban Traveller 2.0 は密閉型と言うのもあってか ATH-AD500X に比べてベース付近の音域が強く、ベースラインが良く聞き取れます。(決してブーミーではない)私がオープンエアーばかり聞いてたからと言うのもあるかもしれませんが、低音は強めに感じます。また高音もそれに負けず良く出ていますが、シャリシャリとしたイヤな高音ではなく、ちゃんと調教された嫌味の無い繊細な高音でした。

全体としてはワイドレンジでフラットな特性と思います。まぁ、オーディオマニアでもなければ、ほとんどの人はこのヘッドフォンの音質に満足できると思います。

ただ、他のほとんどのANCヘッドフォンがそうであるように、このヘッドフォンもANC前提の設計になっている為、ANCをオンにして初めて本来の音質を発揮します。ANCをオフにすると途端に貧弱な音になります。ですのでANCは常にオンにして使うものと思っていた方が良いと思います。

ちなみにANCをオフにしても音自体は出ます。つまり有線でバッテリーレス駆動も可能。音量も大きくは変りません。ただ低音の量感がかなり変わるので、そう言った意味ではANCオンの方が音が大きくなったように思うかもしれませんが、中域辺りに意識を集中して聞いていると音の大きさ自体はそれ程変わってないように思います。

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装着感について

このヘッドフォンの装着感ですが、イヤーパッドがほぼ耳を避けてくれているので、基本はそんなに悪くは無いと思います。厳密に言えば、耳の大きい私には、もう気持ち縦が長く、穴の奥行が深ければパーフェクトだったとは思います。

後術の方法で側圧を緩めればイヤーパッドの潰れる量が減り、穴の奥行にも余裕が生まれ、より快適になります。

装着感は、人によって耳の形状などが異なるので、感じ方は様々と思います。ただ耳の大きい人の方がイヤーパッドに耳が触れてしまう確率が高くなるので、装着感は、どうしても厳しい判定になりやすいとは思います。

あと、側圧に関しては、私は普段 ATH-AD500X のヘッドバンド部分を広げて、ゆるゆる状態にして使っているので、そう言う人間からすれば、側圧は強いと感じます。ただニュートラルな立場で言ったとしても、長時間使用を考慮すると、もう少し側圧は緩い方が好ましいと思います。

初期状態の側圧を強いと感じる方は、ヘッドフォンを大きく広げた状態でしばらく箱に挟んでおくとか、手で壊さない程度に広げるなどして、側圧を下げる必要があるかもしれません。私は、これらの方法でかなり側圧を緩め、現在は、適度な側圧で快適に使っています。

dyplay Urban Traveller 2.0 dyplay

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ANC性能について

そして一番肝心のANC性能について書きます。自分から1.5m程の距離にある小型の空気清浄機が、5割~最大くらいのパワーで回ってる環境でノイキャンをオンにすると、「ゴー」っと言う音が「サー」くらいになります。まぁ、音のパワー的には8割減って感じでしょうか。また、通常運転の空気清浄機やエアコン、PCのファンノイズ程度であれば、ほぼ聞こえなくなります。階下の洗面所から聞こえていたヘアードライヤーの音もほぼ聞こえなくなりました。こう言う類の音を消すのは得意のようです。

ANCは、低減させるのが得意な周波数帯と得意では無い周波数帯があって、大雑把に言うと低音の方が消すのが得意です。ですので空気清浄機のゴーと言う音も大部分の低音域は消されて、消しきれなかった「サー」と言う高音成分だけが少し聞こえます。

dyplay active noise cancelling

ここで音楽を流すと「サー」と言う音は音楽にかき消されて、聞こえなくなります。マウスクリックの音などは、ANCオンにするとかなり小さくなります。そこで同様に音楽を流すとマウスクリックの音は全く聞こえなくなります。自分がクリックしているのに、音が聞こえないのは不思議な気分です。

ただ、メカニカルキーボードの音は、少々音楽が鳴っていても聞こえます。勿論、音自体はかなり小さくなっているのですが、微かに聞こえます。メカニカルキーボードの音って想像以上に大きくて、しかもANCには苦手な周波数成分を含んでいるようです。

あと人間の声ですが、これは人によって、周波数や声の大きさに違いがあるので、判定が難しいですが、基本的には、同じ部屋にいる人の声は消えません。恐らくANCにとっては不得意な周波数なんだと思います。

ただ、明らかに小さくはなりますので、大きい声の人が普通の声の人、普通の声の人が、小さい声の人の位にはなると思います。イメージとしては、音量が半分から3分の1位になる感じでしょうか。また音の低音成分が消えて、電話で話している見たいな軽い声になる感じですかね。ここで、音楽をかければ、それぞれの音量によっては聞こえなくなると思います。

あと部屋の外から聞こえる音は、元々かなり減衰されて小さくなってたり、高音成分が減衰しているので、大抵の音は聞こえなくなります。窓を閉めてノイキャンをオンにしたら、部屋の外の音は殆ど聞こえないと思います。激しい雨音も嘘みたいに消えて、ほぼ聞こえなくなります。

ただ、子供の叫び声は完全には消えませんね。子供の声って高音成分が多いし、遊んでいると声量MAXで叫んでたりしますから、流石に凄い音量なんでしょうね。でも小さくはなるので、低減効果は明らかに感じます。

ANCオンで話すと、自分の声もすごく小さく感じます。人間って自分の声が聞こえないと話し辛いのですが、これ以上小さくなるとゲーム中でチャットとかがやりにくくなるかもしれませんね。遅延の無い自声のフィードバックが必要かもしれません。

それとANCヘッドフォンではANCをオンにしただけで派手に「サー」と言うノイズが出るものがあるらしいですが、このヘッドフォンに関してはANCをオンにしても「サー」と言うノイズは余り気になりません。空気清浄機のファンの音を消しきれなくて残った「サー」は聞こえますが、それはヘッドフォンのノイズじゃなくてファンの音ですから、そう言ったノイズ発生源の機器も全てオフの状態なら「サー」は余り気になりませんでした。ただし、本当に静かな環境で耳を澄ますと「サー」と言うより高音の削れた「コー」と言う音は少し聞こえます。

また、ANCヘッドフォンでは「耳がツーンと痛くなる感じがする」(高速エレベーターや飛行機で急降下した際になるやつね)と言われますが、このヘッドフォンに関しては、今のところ余りそれを感じません。

事前にそう言う話を聞いていたので、最初、少しツーンと痛い感じがしないでもなかったけど、もしかしたら側圧が高くて耳の周りの血行が悪くてなって、耳周辺が痛かっただけかもしれないので、正直良くわかりません。慣れてしまったのかもしれませんが、正直その程度のレベルです。今は全くツーンを感じません。

あと、もしかしたら周りの騒音量にもよるかもしれませんね。静かな環境だと、ANCも働かない(逆相の音を出さない)でしょうから、ツーンも感じないのかもしれませんね。

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バッテリーについて

このヘッドフォンのバッテリー持続時間は、最大22時間となってますが、これは ANC のみを使った場合です。ANCBluetooth を同時に使うと最大12時間となります。ですので、有線接続して ANC だけを使うような場合は 22時間 持ちます。

このバッテリー持続時間が、多いのか少ないのかと言う話ですが、これはもう使う人の用途によると思います。私のように1日に使っても精々1~3時間くらいな感じだと、殆どバッテリーが減りません。しかも、このヘッドフォン充電がすこぶる速いので、2~3時間使ったくらいだと、充電しても数分で満タンに戻りますので、正直、今の容量で十分過ぎる程です。

ちなみに、Bluetooth 接続しながらの充電はできませんが、有線接続ANCを使用しながらの充電は出来ますので、再生機にヘッドフォンジャックがあるなら、実質的には、ほぼダウンタイム無しで連続使用できます。

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オートパワーオフについて

このヘッドフォンの Bluetooth にはパワーセーブ機能がついています。何も音を出さないで5分経過すると自動的にBluetoothの電源が切れます。バッテリーを節約する為に追加された機能のようですが、これには賛否両論あると思います。

音楽を聞いて、長いブランクを挟んでまた音楽を聞くと言うような使い方の人だと「頻繁に電源切れるなぁ」と思うかもしれないですが、音楽や動画などを見始めると続けて再生するような人なら全く気にならないと思います。

私も購入前、このオートパワーオフが5分と短めな部分だけが気になっていたのですが、実際に使ってみると、例えば作業をしながら音楽鑑賞をして、1つのアルバムが終わって、無音状態になっても、大抵は集中しているので、無音のまま作業を続けてしまう事が多いです。

なので作業が終わって気づいた時には、凄い時間が経過していて、オートパワーオフの無い Bluetooth ヘッドフォンだと、凄くバッテリーを浪費している事がありましたが、オートパワーオフがあると、アルバム再生が終わってしばらく何もしなければ、自動で電源を落としてくれるので、確実にバッテリーの浪費を防いでくれます。(自動で電源が切れた際は、「パワーオフ」とアナウンスしてくれますので電源が切れた事はすぐわかります。)

また、再度、音楽を聴きたいと思った時も、慣れるとヘッドフォンの電源ボタンを見なくても、親指の触感だけで電源ボタンを押せるので、思っていた程、面倒ではありませんでした。ちなみに、有線接続の場合はオートパワーオフしません(と言うかそもそもバッテリーを使いません)ので、利用状況で使い分けるのも良いかと思います。

なお、オートパワーオフは、Bluetooth の電源に対してだけ作用するので、ANCの電源は切れませんので、そのまま寝落ちしても、ANCは効いたまま静かな環境が維持されますので好都合です。

補足(2020年5月02日)
Bluetoothヘッドフォンのオートパワーオフ機能を疑似的に無効化する機能を、私の開発した「AudioController」と言う「任意のキーでオーディオ関連の制御を行える常駐型アプリケーション」(本サイトで無料公開中)に組み込みました。(v1.1.2以降)この機能を使えば、任意でオートパワーオフの有効・無効を切替られるようになります。ただし、PCで使用した場合、限定ですが。
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Bluetooth について

感度について

Bluetooth の電波の受信感度に関しては悪くないです。以前に購入したインナーイヤー型のものよりは感度は良い印象です。インナーイヤータイプはPC側のUSBドングル(Bluetooth送信機)を何かで覆うと音が途切れたりする事がありましたが、こいつは覆っても途切れませんので、受信感度がかなり高いのだと思います。

自宅でしか使用していませんが、音が途切れたり「プツプツ」言ったりと言う事も一切ないですね。通信は非常に安定していると思います。(Bluetooth送信機側の性能にも依存するとは思いますが)

ペアリングとマルチポイント接続について

PCとスマホなど複数台のデバイスとペアリングしてみましたが、その際でも前にペアリグした機器とのペアリングが破棄される事がないので、複数のデバイスとペアリングできるものと思います。(マルチペアリング

また、PCやスマホなど複数の親器とヘッドフォンを同時接続(マルチポイント接続)する事が出来ますので、複数の機器でヘッドフォンを使いまわす際の手間が大幅に軽減されます。

具体的に言うと、PCとスマホの Bluetooth が共にオンの状態で、ヘッドフォンの電源を入れると「Bluetooth Connected」と言うアナウンスが2回聞こえて、2つの親機に同時に接続されます。

そして、PCの音楽プレーヤーで音楽を再生するとヘッドフォンから音が出ます。まぁ、ここまでは普通ですが、次にPCでの再生を一時停止して、スマホの音楽プレーヤーで音楽を再生するとヘッドフォンからスマホの音楽が流れます。逆も同じです。この際に Bluetoothの接続を繋ぎなおす手間が一切必要ありません。正直、この機能、使ってみると死ぬほど便利です。(SONYのWH-1000XM3はこれが出来ない)

と言う感じに Bluetooth の接続も、かなり柔軟なようです。

一度に同時接続が出来るのは、最後に接続した2台までのようです。ペアリング自体は3台以上できるようです。
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最後に

最後に、このノイズキャンセリングヘッドフォン、アリナシかで言うと私は「アリ」です。音質も良いし、ANCも十分に効果を感じれる、バッテリー持ちもいいし、充電速度も速い。装着感もまずまずで、質感やデザインも悪くない。有線でも無線でも接続できて SBCAAC は勿論の事 aptXaptX-LL にも対応してて1万円で買えるんだからねぇ。めちゃめちゃコスパ高いですよ。

ざわついた環境下に、静かに落ち着いて、作業や音楽、動画鑑賞などに没頭できる環境を作り出せる ANC の技術は、本当に素晴らしい。

Creative BT-W3はaptX-LL(Low Latency)対応Bluetoothトランシーバーです。エレコムとTP-Linkの方は一般的なBluetoothアダプターです。様々なBluetooth機器を接続出来る汎用性の高さならBluetoothアダプターですが、aptX-LLで繋ぐ場合はBT-W3でないと出来ません。

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