SSD本格普及の波
このところSSDの価格が下がってきているようで、そうしたら、途端にSSDが良く売れるようになって来たらしい。実はSSD自体には結構潜在需要があったのだけど、今まで容量に対して値段が高すぎたので、皆が購入に踏み切れずにいたと言う事らしいですね。
と言う訳で、ようやく500GBクラスのSSDが買いやすい値段になってきたので、現在売れ筋ナンバー1のSSD Crucial MX500 500GBを2つ程購入しました。購入価格は、1万3千数百円(1台)といったところでしょうか。
まぁ、価格だけで行けば、既に500GBで8千円台もあるし、逆にもっと高価なSSDも沢山あるけど、このMX500は、メーカーの信頼性、スペックなど考えると、現在、ちょうどバランスの良い位置にいる。その辺りが選ばれている理由なのかなと。(高性能なのにライバルより少し安めってとこがうまい)
SSDの歴史
SSD黎明期
MX500は最新の3D TLC NAND を使ったSSDですが、折角なので、この機会に私の手持ちの過去のSSD達と比較しながら、話をして行こうと思います。(ベンチーマークも載せます。)
私がSSDを最初に買ったのはもう10年位前だったと思うのですが、当時は60GBの一番安いモデルでも秋葉原の裏路地の比較的安いPCショップで2~3万くらいしていたように記憶しています。当時はAmazonなどの通販も使ってなかった(無かった?)ので、わざわざ車で秋葉原まで行って買っていました。(良くあんな面倒で高コストな事をしていたものだと、今からすると思います。ガソリン代+高速代+駐車場代+手間と時間+etc 笑)
この頃のSSDはtrimにも対応してないようなものがあったり、読み出しはそこそこ速くても、それに比べ書き込みは非常に遅いものでした。まぁ、当時も手を出すには早すぎると言うのはわかっていたのですが、HDDの発熱やランダムアクセスの遅さの問題から、どうしても使う必要性があって、半分人柱覚悟で購入してました。
SSD黎明期の頃(10年前くらい前?)に買ったSSDは、
ちなみに、こいつらの現在は、Transcendは1台が認識不良で既に引退。もう1台は認識不安定な気もするが一応は生存(認識不安定な時点で使う気無いのでお蔵入り)。OCZ Vertexは、4台中1台が、使用2~3年くらいで突然死。(実はVertexは購入直後にも読み書きエラーの初期不良で1台交換している。)なので結果、生き残っているVertexは3台。そのうち2台は、2軍3軍落ちマシンで一応Windows10システムドライブとして余生を過ごしています。(これでもHDDよりは遥かに快適)
その後の変遷
で、その後に買ったのが
・crucial M550 256GB 2台(2014年夏購入)
さすがに、こいつらは、現在も1軍で活躍しています。
そして、TLC時代に入り
・Transcend SSD370S 256GB(今回は不参加)
を購入したが、今回は、同一環境でのベンチーマークを取るのが大変だったので不参加とします。(現状、使っているので、取り外して付け替えたりとか結構大変なのよ)
そして現在
そして、今回の
と言う感じです。
歴代SSDベンチマーク
で、折角の機会なので、既にお蔵入りしてあったSSDも引っ張りだして、歴代のSSD達のベンチーマークを取ってみました。それでは、古い順に行ってみよー!
Transcend TS64GSSD25S-M 60GB
まずは、私の初SSDであるTranscend TS64GSSD25S-M 60GB
まぁ、シーケンシャルReadは当時のHDDと比べると倍以上出ているが、WriteはHDDと余り変わらない。さすがにランダムアクセスはHDDと比べると、かなり速いが、現代のSSDと比べると桁が1つ2つ足りない・・・。(笑)このSSDはtrimにも対応してなかったですね。
OCZ Vertex 60GB
次は、OCZのVertex 60GB
シーケンシャルは、先ほどのTranscend TS64GSSD25S-M 60GBと余り変わらないが、ランダムアクセスが2~4倍速くなってる。こちらはtrimにも対応していた。現代のSSDの結果を見慣れていると笑っちゃう結果だが、それでもHDDよりは、かなり良い。参考までに、少し古いHDDですが、HITACHIのHDS5C3030ALA630 3TBとWestan Digital の WD Green 4TB WD40EZRX (RAID1)の結果を載せておきます。
HDDも比較
ちなみに、WD Green 4TBは RAIDを組んでいるがRAID1(ミラーリング)なので、速度は単体HDDとほぼ同じです。やっぱり、HDDはランダムアクセス遅いですね。これらのHDDは共に5400rpm前後の回転数だったと思います。
Intel SSD 335 256GB
お次は、Intel SSD 335 256GB です。
ここから、一気にスペックアップする感じです。Intel SSD 335 は当時、高性能だが価格も高かったIntelのSSDを購入しやすい価格帯に持ってきた初めてのSSDだったように思います。シーケンシャルReadは、最新のSSDにも引けを取らない速度が出てますね。ランダムアクセスも10年前のSSDと比べると、桁違いに速くなってますが、ただ、最新のSSDに比べると、シーケンシャルWriteとランダムRead/Writeは確実に見劣りがする値ですね。
でも、実は、このSSD、まだ私のメインマシンのWindows10のシステムドライブで現役バリバリで使ってます。でも、これだけのスピードが出ていれば、普通にサクサク動きますし、余り遅いと感じた事は無いですね。このSSD凄く調子が良くて、6年間使ってきて、今まで不安定な事や認識不良とか、そう言ったトラブルが全くなくて、本当に良い子です。そこらへんは、さすがIntelだなと思いますね。最近のIntelはどうかしりませんが、当時はメモリチップもコントローラーも全部Intel純正でしたしね。
crucial M550 256GB
そして、次はcrucial M550 256GB(CT256M550SSD1)です。
このSSDは、M500クラスのSSDに1ランク上のSSDのコントローラーを採用して、既存のM500と比べて大幅に高性能化したハイスペックモデルだっただけあって素晴らしい数値です。現役の最新SSDと比べても、殆ど見劣りしません。
crucial MX500 500GB
そして、最後に、今回購入したcrucial MX500 500GBです。
2014年のM550 256GBと比べて、非常に近い値が出てますが、ほんの少し上回ってる感じですかね。M550もそうですが、シーケンシャルリードは、550MBpsオーバーで、S-ATA 6Gbpsインターフェイスの上限も近いので、実質的にそろそろインターフェイス側がボトルネックになっているかもしれないですね。
結果について
MX500がベスト
これ以上、行くにはM.2とかインターフェイスを変える必要がありますが、実際問題として、M.2にしてシーケンシャルの速度が上がっても、アプリケーション使用での体感速度やゲームの起動時間には殆ど差が無いらしいですから、古いマシンへの載せ替えや発熱による故障や不安定さを考えると、まだS-ATAでいいかなと。
まぁ、結果は、MX500が、歴代最速である事は間違いないですが、M550は256GBなので、それを考えるとM550は凄い(ちなみにM550はMLCです)のかもしれないけど、500GBで1万3千円台と言う事を考えるとコスパはぶっちぎりでMX500です。M550は、当時256GBで1万8千円くらいしたと思いますから。
と言う訳で、10年間の間に数字上のスペックの上昇は、凄まじいものがあります。特にWriteスピードの上昇とランダムアクセス速度の上昇は、1~2桁違いですから、本当に凄いアップです。
耐久性について
後は、耐久性の問題だけですが、最新のSSDに長期に渡り大量書き込みテストを行った結果などの情報を見ても、名前の通ったメーカーのSSDの耐久性は、かなり良い結果のようで、普通に使った場合なら数百年とか耐える書き込み耐性のようです。(書き込み耐性だけのテストなので、部品の経年変化などに対する耐性などは考慮されてませんが)まだ、大容量と言う部分ではHDDは必要ですが、SSDが大容量を克服すれば10年後には、本当にHDDは無くなっているかもしれませんね。
最後に
256GBはシステムドライブ(C:)需要でしたが、500GB以上ならデータドライブ(D:)ドライブ需要として、新たな需要が出てくるので、今後、さらに大容量、低価格化が進むといいですね。(まぁ、イヤでも確実に進むでしょうけど)
それと書き込み耐性高いなら、そろそろサーバーとかにも使えるのかなぁ。今のとこサーバー機は全部HDDのRAIDでやってるんだけど、HDDは冷却ファンとかいるからSSDに出来れば凄くいいよねぇ。



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