ヘッドセットの4極プラグが作り出す新たな巨大ノイズ源!

最近、FPSゲームなどをするのにヘッドセットを使っている方やこれから買おうかななんて思っている方も多いと思います。
敵の足音を聞き取り易くなったり、口元にマイクがあるので、仲間とのコミュニケーションがクリアな音声で出来るとか色々とメリットがありますよね。

ヘッドセット(ヘッドホン+マイク)

このヘッドホンにマイクがついたヘッドセット、最近のものは、接続プラグを見ると4極の接続プラグになっているものが多くなってきました。
どうもモバイル機器などが4極を好んで使っている為、それに迎合した動きのようです。

4極プラグ

各ピンの内訳は「音声L及びRとグランド(GND)にマイク入力を加えた4極ですが、PCやオーディオ機器は、音声出力とマイク入力の端子は独立しており、別々の接続プラグで接続するようになっているのが一般的です。

その為、4極プラグを採用するヘッドセットには、ほぼもれなく2種類の接続方法に対応できるように、4極1プラグから音声出力とマイク入力の2プラグに分岐させる為の変換ケーブルが付属しています。

奥:4極プラグ 手前2つ:3極プラグ(桃:マイク、緑:ヘッドホン)

さて、PCの内部はデジタルノイズの嵐と言う事は良く知られてる事ですが、最近のマザーボードはノイズ対策などを強化したモデルも出てきているとは言え、アナログ信号を扱うには余り適した環境ではありません。特にマイク信号は非常に微細で僅かなノイズ混入でも非常に大きく増幅されてしまいます、実際、サウンド強化を謳ったマザーボードでも、マイクアンプのクオリティに関しては余り良いとは言えません。

そこで、動画サイトに動画をアップされている方などマイク音声に一定以上のクオリティを求める方は、外付けのマイクアンプを使ったり、モニタリングにはUSB接続の外付けDACを使ったりしてクオリティを維持しているのではないでしょうか?
私もそんな中の1人で、マイクには外付けマイクアンプ、再生には外付けUSB DACを使用して音のクオリティを維持しています。

特に専用の外付けマイクアンプは、非常にローノイズでPC内蔵のマイクアンプとは比較にならないくらいクリアーにマイクからの音を増幅してくれます。
ところが、そんな環境を構築している音に拘る人たちにこそ、この4極プラグは強烈なノイズをプレゼントしてくれます

私も、最初に接続した時は「えっ?どう言う事?」と耳を疑いました。
あれだけローノイズだった環境が、この4極プラグのヘッドセットを接続したとたんに音声に「ブー、ジー、ピリピリピリ」といったかなり大きめなノイズが聞こえるようになったのです。
私は、犯人を捜す為、マイクアンプを交換したり、DACを交換したり、マイクだけオンボードにしたり、逆にヘッドホンだけオンボードにしたり、色々検証してみましたが、ノイズは収まりませんでした。ただ、マイクとへッドホンの両方のプラグをマザーボード(オンボード)に接続した時は、この盛大なノイズはピタリと収まりました。
この辺りをヒントに色々と調べた結果、犯人が解りました。
グランドループ」です。

「グランドループ」が、どう言うものかを詳しく知りたい方はググッて頂けば色々解説しているページを見つける事が出来ると思うので、そちらを参照して頂くと良いと思うのですが、簡単に説明するとこう言う事です。
グランド(GND)の線は機器間で「ループ(輪)を描くように結線されてはいけない!」と言う事です。ループ(輪)を描くように結線されると、アース間の電位差や配線自体が巨大なコイルアンテナの役目を果たすなどが原因で、この盛大なノイズが発生するようです。

アースの結線を木の枝で例えてみましょう。木の枝は先へ行くに従い枝分かれしていきますが、通常、先端がまた別の枝と合流するという事は無いですよね?つまり枝が輪(ループ)を作る事は無い訳です。
マイクアンプやUSB DACも同じでPCを幹とすると枝や葉の部分なのです。
ところが、4極のプラグを思い出してみてください。グランド(GND)端子は1つですね。そうです。ヘッドホンとマイクのグランド(GND)同士は、ここで繋がって(接触して)しまっているのです。
するとグランド(GND)の配線はどうなるか。

PC⇒USB DAC⇒ヘッドホン⇒マイク⇒マイクアンプ⇒PC

と見事に巨大なグランドループの完成です。

通常の単独のマイクや単独のヘッドホンなら、接続プラグはそもそも別々で、グランド(GND)端子を共有している事もありませんから上記の

ヘッドホン⇒マイク

の部分でグランド(GND)は電気的に接続されておらず、絶縁が保たれています。
だからグランドループも発生しません。
ちょっと難しいかもしれませんが、こう言う事なのです。

だからヘッドセットがやるべき本来の結線は「マイクとヘッドホンのグランド(GND)を絶縁し、まずはマイクとヘッドホンが別々の接続プラグとして出て、4極プラグが必要な人は、そこから変換ケーブルで4極プラグへ変換する。(この時点で初めてグランド(GND)同士が接触する)」と言う形にするべきなのです。
こうすれば、マイクアンプ&DACが一体となった機器を使う人(オンボードの人など)だけでなく、独立したマイクアンプやDACまたは双方を使う人も、グランドループに悩まされずに使えるようになります。

この辺りは、見栄えとか、わずかなコストとか、環境決め打ちとか、手抜きとかそう言ったものが理由だと思われますが、ヘッドセットメーカーには、この浅はかな配線を何とかして欲しいものです。こう言うの放置しておくと後々厄介な事が蔓延しそうでホント怖いです。

補足)
グランドループノイズの解説策の1つに信号は通すが電気的には絶縁すると言うアイソレーターと言う機械(アナログ信号版,USB信号版など)がありますが、音質が劣化したり、価格が異常に高かったりとかで、現状、現実的ではありません。
ここまでくると、なんか本末転倒感が凄いしね。

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